大判印刷・ポスター印刷専門店

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公開日
2026年05月28日

ポスター印刷ソクプリが実証!!モアレと上手く付き合う為に…わざとモアレを発生させてみた
(漫画・印刷編)

なぜ起きるの?知っておきたい!
モアレが生まれるメカニズム

デジタル環境でイラストや漫画等を含めたデザイン制作をする際、細かいドットやストライプの表現を用いた時にディスプレイでうねうねした変な模様が浮かんで見えたり、仕上がってみたものを確認すると思っていたのと全然違う!となることがあります。

なぜ、意図しない模様が現れてしまうのか…今回はモアレをあえて発生させて、どのようなときに発生するのか、また回避できるのかを検証してみたいと思います!

モアレって何?

モアレとは(またはモワレ)本当にざっくり説明すると規則正しい周期的なパターンを重ね合わせたときに、それらの周期のズレによって本来そこにはないはずの「別の模様」が見えてしまう現象のことです。(干渉縞と呼ばれることも)
このモアレにもいくつか種類がありまして…今回は当店でも特に多いと感じる2大モアレあるある現象を検証したいと思います。

モアレについては下記のページでも紹介しております。
更に深堀りした記事をご覧になりたい方は、下記をご参考ください。

ケース1.ディスプレイの縮小プレビューモアレあるある

この見た目で印刷したかったけれど…

夜の中で明るく光る提灯が並んでいる写真

印刷後

写真の見た目と異なって印刷されたポスター

なぜ?!

画像の加工をガッツリ仕込んで、ヨシッ!これだ!!ってなった時ほど、一旦立ち止まって、確認してみていただきたい。

そもそもあのデータの見た目は本当に正しいのか?

実はこのデータ、Photoshopで作成したのですが調整レイヤー、描画モード、フィルターの機能を利用しているんです。

Photoshopのラスタライズ前のレイヤー

試しにこのデータを一枚に統合(ラスタライズ)してみました。

おや…?

印刷後に近くなった…?
しかし、上の印刷したかったデータの見た目とは違っていますね。
なぜこんな悲劇が起こってしまったのでしょうか…?

実は縮小プレビューには【表示の罠】が潜んでいて…
ソフトウェアがプレビュー表示を高速化するために計算をサボって、一時的に誤ったプレビューを表示している場合もあるんです。

カンバスを縮小表示している場合、モニターの画素と画像のピクセルが正しく対応しない事があり、特に調整レイヤー、描画モード、フィルターなどを使用して加工をしているときなどは要注意!
なんとディスプレイ上だけでモアレが発生してしまうことがあるんです。

ちなみに…この現象において、どうしても縮小時の見た目に仕上げたい!となった場合…

調整レイヤー、描画モードを使用し複雑に重ねたレイヤーが原因で表示に差が出ている場合は、レイヤーを一枚に統合(ラスタライズ)することで、100%表示(ピクセル等倍※1)時と縮小時の視覚的なギャップを抑えられることもあります。

※1「画像1ピクセル=モニター1ピクセル」で表示している状態の事。
ベクターデータ(スマートオブジェクト、フォント、パス等)が含まれる場合、データとモニターのピクセル数が一致していない場合があります。

したがってレイヤーを一枚に統合(ラスタライズ)した状態か、もしくは100%表示(ピクセル等倍)でも同じような見た目になるように頑張って加工するしかありません。(縮小時の画像はまやかしなのです…)
人はそうした壁にぶつかって画像加工の技術を上げていくものなのです…。

注意:ただし、ラスタライズを行うと編集ができなくなってしまうので最終確認として行うか、あるいは統合前のデータを別名で保存しておくといった対策をとった上でお試しいただければと思います。

ケース2.トーンモアレあるある

さて続きまして次はトーンのモアレについて説明をしたいと思います。

その前に…1枚画像をご覧いただきたい。
うわ─ッ!!モアレだ──ッ!!!
いや待てよ…このパターンは…
※画像にカーソルをあわせると拡大表示されます。

やっぱり!
拡大してみると見た目と違って本当にモアレが発生している部分と発生していない部分がありますね。
実はこれにもさきほど紹介した、縮小プレビュー【表示の罠】によるモアレが発生しているんです。

ちなみに、今回使用したデータ内でトーンを重ね合わせて意図的にモアレを起こしている部分もあります。

トーンを重ねてモアレを起こしてみた

あえてこの様なモアレを使いこなして表現の幅を広げているツワモノもおられるのだとか…マンガ制作の世界は奥が深いですね。

それでは、このモアレが出ているデータを、そのまま紙に印刷したら一体どうなるのか…!?
検証してみようと思います!

  1. ① インクジェットプリンター(当店)でプリントしたもの
  2. ② 高品質レーザープリンターでプリントしたもの
  3. ③オフセット印刷機でプリントしたもの
  4. ④ [③]を高品質レーザープリンターでコピーしたもの

データの詳細は下記の通り

それでは詳細を見ていきましょう!
なお、表示されている画像は縮小されているため、閲覧環境によってはモアレが発生している場合があります。
※画像にカーソルをあわせると拡大表示されます。

①インクジェットプリンター(当店)でプリントしたもの

マット紙 / フルカラー印刷

ソクプリのマット紙に印刷しました!ほぼデータ通りに印刷されていますね。
意図的に作ったモアレ以外は特に発生しておりません。

② 高品質レーザープリンターでプリントしたもの

コピー用紙 / モノクロ印刷

こちらもほぼデータ通り。
上記の2点はデジタル印刷なのでほぼ発生しないのではと思っていましたが、思った通りの結果ではあります。

③オフセット印刷機でプリントしたもの

光沢紙(コート紙) / モノクロ印刷

?!
こちらはネット印刷で他社に依頼したもの。
想像していた以上にモアレが発生しており、なぜ?!と思ったのですが、それもそのはず。

厳密には印刷物の種類によって異なりますが、カタログ、雑誌、ポスターなどを印刷する際の一般的なオフセット印刷の細かさ(スクリーン線数)は175線(lpi)と言われており、推奨されている解像度は350ppiです。
また細かいトーンも使っておりモアレが起きる要素がふんだんに含まれているんですよね。

なので今回の現象をなるべく防ぐには、解像度は350ppiで混色ではなく1色(K)だけ使うか、もしくは解像度は600~1200ppiのカラーモードモノクロ2階調でデータを作成する。
これである程度は防げるのではないかと思いますが、出ると思っていないところで突然発生するのもモアレなので残念ながら絶対的な安全策はないと思っていただきたい…

④ [③]を高品質レーザープリンターでコピーしたもの

コピー用紙 / モノクロ印刷

こちらは、一度印刷されたものをコピーしているので、モアレが発生するかも!という思惑が見事に打ち砕かれ、意外にもそのまま(元の印刷物のモアレが出た状態)でコピーされました。
昨今のコピー機の性能は素晴らしいということです…

結果

今回オフセットでのみモアレが発生しましたが、オフセットは【網点(あみてん)】という規則正しいドットの集合で色を作るためトーンなどの規則的な模様と干渉しやすく、どうしてもモアレが発生しやすいということかと思います。

多くのインクジェットプリンターは【網点(あみてん)】という手法をとらず、ドットをランダムに配置して濃淡を作るため、モアレが起きにくいとされていますが、機械自体の設定をちゃんとしていなければ(ドットの着弾位置がズレている等)モアレが発生する要因があるにはあります。

一方レーザープリンターは細かいドットを集合させて疑似的な【網点(あみてん)】(デジタル網点)を作って印刷をしています。
そのため、特定の条件が重なればレーザープリンターでもモアレは発生するとされていますが…誤差拡散(ドットをランダムに散らす処理)などの処理設定によってモアレを回避できる仕組みも備えています。

何故かは不明ですが、今回はインクジェットとレーザープリンターでモアレは発生しなかったのは、設定の勝利ということでしょうか…プリンター側での設定も重要ということになりますね。

余談~あれもモアレ?!~

実は意外にも日常の中にモアレは潜んでいるんです。
例えば…
網戸が重なったときに変な模様が浮かび上がって見える?!
実はあれもモアレ。
ざっくり説明すると私たち人間の網膜が細かすぎる規則的なパターンの重なりを処理しきれず目の錯覚でそう見えているという状態です。

テレビに映り込んでいる人が着ているストライプシャツ…何かモヤモヤしてる?!
実はあれもモアレ。
これまたざっくり説明すると撮影側のイメージセンサーが捉えた画素情報と、表示側のディスプレイの画素配列のズレによって、気持ち悪いモヤモヤ(モアレ)が発生します。

まとめ

いかがでしょうか?
モアレの原因は複数あり、今回は漫画・印刷面にフォーカスを当ててご紹介しましたが、意図的に出そうと思っても思った通りにいかなかったり、また同じデータでも印刷方法によって出方が変わったりと今回は私もかなり翻弄されました…。
モアレが出ると絶対に嫌だ!ということであれば、データの種類によって異なりますが上記で説明した方法でモアレの発生がないか確認したり、またモアレが発生しそうな表現や手法を避けていただいたり工夫をしていただければと思います!

この記事を書いたスタッフ

この記事を書いたスタッフ、マナカの似顔絵イラスト

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マナカ推しメディアは合成紙(+ラミネート加工が最強)

ヴィンテージ家具を求めて家具屋を巡るのが趣味。草がすきで、家をジャングルにすることを目論んでいます。