合成紙をはじめ、光沢合成紙・バックライトフィルム・塩ビ(PVC)など、のり付きのポスターを複数取り扱っている当店ですが、こののり付きの用紙(メディア)についてお客様から下記のお問い合わせをいただくことがあります。
基本的にアルミ複合版(アルポリ)やアクリル、ガラス等つるつるした素材に貼ることを想定した用紙(メディア)ですので、木のような少しでも凹凸のある素材は向かないのですが…百聞は一見に如かず、実際にこの目で見て確かめたい!
というわけで今回は、過去にキャンバス生地をパネルに貼ってファブリックパネルを作ってみた!!にて登場したあの木製パネル、いわゆるファブリックパネルに合成紙(のり付き)を貼り付けてみようという実験です。
(素材はシナベニヤ板です)
それではシナベニヤ板面に貼り付けてみましょう!
用意するもの
・合成紙(のり付き)
・木(ファブリックパネル)
・カッターナイフ
・スキージー
・剥離紙カッター
合成紙(のり付き)の裏面はこんな感じです。
それでは貼っていきます。
まずは剥離フィルムの端を切ります。その後位置を決め、剥離フィルムの端を剥がします。
ここまでの作業は貼り付け位置をズレないようにするために肝心となります。
1、位置を決めやすいように剥離フィルムの端を切ります。
2、ズレないように位置を決め、剥離フィルムの端をはがして貼り付け
次に、徐々に残った剥離フィルムを剥がし、スキージー等で浮いている部分を追うように丁寧に貼り付けます。
3、残った方の剥離フィルムを徐々にはがしていきます。
4、はがしながらスキージーで、そーっと撫でながら貼っていきます。
通常アルポリなどであれば、空気が入らないように慎重にするのですが、木だからなのか空気はほとんど入らず、簡単に抜けていきます。
エア抜きが不要といっても過言ではありません。
ただし、それだけ接着が弱いとも考えられます・・・。
ズレを考慮して少々大きめに印刷したので、はみ出た
部分をカッターで切り落とします。
これで貼り付け完了!
貼ってすぐの状態はこんな感じです。
気泡は全く入っておらず、表面だけ見ればとても綺麗な仕上がりに見えます。
貼り付けの強度チェックの為、あえて少し剥がそうと指でめくってみた!
う〜ん、あまりしっかりついていない感じですね…。
ペラッと簡単に剥がれてしまいます。
経過観察をしてみます
しばらくこのまま飾り、時間の経過によりはがれてしまったり使用に支障がないかを観察します。
貼り付けた次点で、既に指で簡単に剥がすことが出来てしまった木(ベニヤ板)。
接着が弱い印象でしたが、どうなっているでしょうか?
現在の状態はこちら。
遠目から見ると貼り付けた頃と変わりないように見えます。
しかし、近くで見ると角の部分がめくれています。
剥がそうとした部分はもちろん、特に触れていない場所もご覧の通り。
指でめくってみてもペロンと簡単に取れてしまいました。
結果4箇所中、3箇所の角がめくれていました。
合成紙(のり付き)の裏面には細かい木くずがついており、木くずが付いた所は元通り貼りつかなくなっていました。 また、側面に関しては、シナベニヤの板面から大きく浮いてしまっている部分もありました。
ほとんど貼りついていない様に見られます。
更に、表面を横から見ると、貼り付けた面が浮いて波打っています。
一見貼りついたままキープ出来ているようで、実のところほとんど貼りついておらず、浮いている部分が多くあるという結果になりました。
結論として、合成紙(のり付き)と木製のパネルは相性が良くないようです。
1か月という短期間でしたが、角や側面などのめくれやすい箇所はめくれ、空気が入り込んだ表面は波打ってしまいました。今回使用した木製パネルはシナベニアで、よく見かけるベニヤ板や合板に比べると表面は平滑に近いですが、生の木なので細かい木くずなどもあり平滑といえる表面ではありませんでした。
つるつるした素材に貼ることを想定したのりの為、凹凸のある素材に貼りつくことが出来なかったのが原因と思われます。
加えて木は通気性に優れ、空気が簡単に抜けて貼りやすかった反面、接着後は時間と共に空気が入りやすかったのかもしれません。今回はシナベニヤを取り上げての検証でしたが、他の木材への貼り付けも近しくなってしまうと思われます。
1,200円(税込) 〜
合成樹脂を主原料とした用紙でラミネート加工をすれば非常に美しく仕上ります。耐久性にも優れており、様々な用途に利用できます。
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