大判印刷、ポスター印刷専門店

ポスター印刷ソクプリが実証!!
データに使用していい線の細さって、
何ptまで?
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ポスター印刷ソクプリでは、細い線のあるデータを作成するときは0.3pt以上の線を推奨しています。
他のサイトをみても0.3pt又は0.25pt未満は印刷されないという案内もよく見られます。
実際に0.3pt未満の線は出力されないのでしょうか。なぜ0.3pt以上を推奨しているのでしょうか。
また、【ヘアライン】と呼ばれている細い線についてはどうでしょうか。
ベクターデータとビットマップデータでテスト印刷をしましたのでデータ制作時の参考にしていただければ幸いです。
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この記事の目次
今回は、当店で一番安価なマット紙、そしてインクのにじみが少なく色の再現性に優れている写真光沢紙、表面に若干凹凸がある布ポスターでテストしてみました。
A5程度の小さめの用紙に1pt、0.5pt、0.3p、0.1pt、0.05pt、0.01pt、0pt(ヘアライン)の7種類の線をCMYKごとに3本ずつ出力しました。結論から申しますとマット紙、写真光沢紙、布ポスターとも7種類の線は印刷されていました。ただし、じっくりと見てみると何か違和感が・・・。ということでまずはベクターデータから詳細を確認していきましょう。まずはソクプリの推奨の基準である0.3ptを比較します。
マット紙
写真光沢紙
布ポスター
0.3ptについてマット紙は写真光沢紙に比べて表面にやや紙特有のザラつきがありますがはっきりと線が印刷されています。
写真光沢紙は、マット紙同様くっきりとした仕上がりで、ツヤがある分高級感を感じます。
布ポスターはマット紙や写真光沢紙と比べると表面に少し凹凸がある分、見え方が変わるかと思っていましたが、負けず劣らず印刷されておりました。
紙の性質によって印刷の質感にそれぞれ多少の違いはありますが、結果として0.3ptは問題なく印刷されています。
では0.3ptより細い線はどうなるのでしょうか。
それでは0.1pt、0.05pt、0.01ptの線はいったいどのような仕上がりになっているでしょうか?
マット紙
写真光沢紙
布ポスター
なんと!印刷されています。0.01ptというと推奨の基準である0.3ptの30分の1になりますが印刷されています!さすがEPSON最新プリンター!!
しかし、よく見ると0.01ptは0.3ptの30分の1の細さには見えないですね。0.01ptをルーペで拡大し確認しましたが、とても0.3ptの30分の1の細さには見えません。また、CMKYの色でいえばY(イエロー)に関しては、他のどの色よりも可視性がかなり低くなっています。とくに0.01ptは肉眼ではかすれているようにさえ見えます。
次に、インクのにじみが少なく色の再現性に優れている写真光沢紙で0.1pt、0.05pt、0.01pt、0pt(ヘアライン)のK(ブラック)を比較してみましょう。
モニター・デバイス上では線があるように見えるが、印刷の際にわずかに印刷されるか、印刷されない線を【ヘアライン】と呼んでいます。
ヘアラインの定義は諸説ありますが、今回の記事ではIllustratorにおいて線で色を付けず塗りの設定のみで線のように見せかけたものに限らせていただきます。
検証用データの0pt(ヘアライン)についてもIllustratorで塗りのみの設定で線を作成しました。

写真光沢紙で極細線を比較してみましたところ、0.05ptと0.01ptではデータ上では同じ細さにもかかわらず線に細い太いの差があります。
下記の画像をクリックすると、可視性の高いK(ブラック)だけを比較してご覧いただけます。
写真光沢紙
0.05ptは3本の線のうち、左側の線が少し太くそれ以外の線が少し細く感じます。0.01ptは3本の線のうち、真ん中の線が少し太くそれ以外の2本の線が少し細く感じます。
また0.1ptと0.05ptの細さについて肉眼では差は分かりませんでした。少なくとも2倍にはなっていないです。同様に0.01ptと0pt(ヘアライン)の違いも感じられません。
そして、0pt(ヘアライン)は印刷されるのですね・・・とても0ptとは思えませんが。
要するに0.3pt以上は印刷されますが、イラストレーターデータ(ai)の場合、0.3pt未満の線は、正しい細さで印刷されない恐れがあるため推奨していないということですね。
続いて、ビットマップデータとの違いも確認してみましょう。
検証用のベクターデータを300ppi(一般的に印刷物に最適な解像度とされている数値)にラスタライズしたビットマップデータを作成し印刷しました。
結果はいかに・・・。
マット紙
写真光沢紙
布ポスター
300ppiのビットマップデータで確認してみたところ、0.3ptは、ベクターデータと比べて少し細く見えました。
気になる0.3ptより細い0.1pt、0.05pt、0.01ptについてはどうなっているのでしょうか。
マット紙
写真光沢紙
布ポスター
ベクターデータと比べて、かなり細く見えます。それこそ、引きの写真では印刷されていないように見えるほど・・・。
拡大した写真では印刷されていることが分かるのですが、本来の線の濃さより薄く、かすれたような仕上がりになっています。
細さの違いは0.1ptは0.3ptの3分の1の太さに感じますが、色が薄く、Y(イエロー)に関しては、ほぼ肉眼では確認できませんし、ベクターデータほどではないものの3本の線に細い太いの差が出ています。また、0.05ptと0.01ptは細さの違いが分かりませんでした。
最後にベクターデータ同様、インクのにじみが少なく色の再現性に優れている写真光沢紙で0.1pt、0.05pt、0.01pt、0pt(ヘアライン)のK(ブラック)を比較してみましょう。
ベクターデータと同様0pt(ヘアライン)は印刷されていました。しかし線の濃度が薄いです。薄すぎて全体図では白紙に見えています。
そもそも、大判ポスターの場合、離れた位置から見るものがほとんどですので細すぎる線はかなり見にくくなると思います。
下記の画像をクリックすると、可視性の高いK(ブラック)だけを比較してご覧いただけます。
写真光沢紙
0.1ptに関して0.3ptの3分の1の細さに見えないこともないですが、黒というよりはグレーっぽい色で印刷されているように見えます。
また、0.05pt、0.01pt、0ptの3つは細さに差異はなく、0.1ptと比べてもっと薄いグレーのような色で印刷されているように見えます。
解像度を上げると変わるかと思い700ppiも印刷してみましたが結果は同じでした。ビットマップデータはピクセルで構成されているデータなので、そのピクセルの限界値がこのあたりの値なのかもしれません。
つまり、細い線を使用したデータの印刷に関しては高解像度であれ、可視性がかなり低くなるということですね。
結論として0.3pt以下の線について今回の検証結果では実際に印刷されないというより、ベクターデータの場合印刷される細さがほとんど変わらないという結果になりました。特に0.3pt未満の線では差異は感じられませんでした。
これは、ベクターデータは点や線などの情報を使った計算式のデータなので、その数値がある以上は細さはさておき印刷されているといえます。
ということは、例えば極細線を過密に配置した細かいストライプ模様のようなデータの場合、線が数値より太く印刷されるため、隣あった線の印刷が重なりあってべた塗りのような仕上がりになることも想定できます。ただし、CADなどの建築・製図ソフトで使用される細い線については、点や線などの情報を使った計算式のデータの情報量が多いため、印刷されないなどの不具合が発生する場合があります。
ビットマップデータ(300ppi)の場合0.3pt未満の線ではかすれ、0.1ptについてはまだ視認出来るものの、線に若干の細い太いの差が出ており、0.05pt以下は視認もしづらく、特にY(イエロー)の線は肉眼で見るのも困難でした。
つまり極細線が使われたデータは印刷されても薄すぎて見えないなど、モニターに見えるものと異なる仕上がりになる場合があるということですね。
同じ細さでも他の色と比べて特にY(イエロー)は0.3pt未満から可視性が落ちることも分かりましたので、 0.3pt以上の線でデータを作成されることをおすすめいたします。
※今回はイラストレーターで作成した直線のベクターデータと、それを300ppiでラスタライズしたビットマップデータでテストしています。
ラスタライズしたデータ、Photoshopデータ、曲線なども含め0.3pt未満の線が印刷されないなどのトラブルが発生した場合について、保証はできかねますためご了承ください。
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